~家族を守るお水の備え【後編】~わが家にぴったりの“続けられる備え”を知る。防災の専門家が教えるお水の安心の3原則
本記事では、前編記事「なぜ“お水の備え”は進まない?」に続く実践編として、「備えをどう続けるか」に焦点をあてます。いざというときの不安を解消しながら、日常の中で無理なく続けられる備え方を考えていきましょう。
今回も、NPO法人M-plug理事で防災の専門家の冨川さんにお話を伺いました。子育て世帯や地域の課題に向き合ってきた数多くの経験をもとに、“わが家に合ったちょうどいい防災”を見つけるヒントを教えてもらいます。ローリングストックをはじめとした「続けられる備え」の3原則や、防災に関するQ&Aなど、ご家庭で取り入れやすい防災知識をお届けします。
ポイントは、家族のライフスタイルに合わせて準備すること。それこそが“続けられる備え”の第一歩です。
「防災と飲用水に関する意識調査」
対象期間:2025年9月3日~4日および9月17日~22日(2期間に同一設計で回収したデータを合算して集計)
有効回答:1000件
調査方法:インターネット調査
回答者属性:人口構成比に則した20~60代の生活者で構成。さらに飲用水の準備に関わる人を対象とする。
【専門家紹介】
NPO法人M-plug理事 家庭防災の専門家・冨川万美さん
NPO法人M-plugの理事として、防災に関わる調査・啓発・イベント運営など幅広く活動。東京都が主催する「パパママ東京ぼうさい出張教室」や企業・自治体との連携研修、書籍出版などを通じて「無理なく続けられる防災」のあり方を発信している。
M-plugが掲げる「アクティブ防災*」の考え方を大切にし、自身も二児の母として、家庭でのリアルな体験を交えながら、防災を前向きで軽やかに取り入れる工夫を広めている。
*アクティブ防災とは、重要だとは理解しているものの後回しにしがちな防災を、日常の暮らしの中で無理なく続けられる形にするNPO法人M-plugの独自の取り組み。アクティブ防災を通してM-plugは、家庭ごとの生活スタイルに寄り添いながら、「これならできそう」と思える防災アイデアを発信、提案しています。
アクティブ防災と“続けられる備え”の3原則
防災の大切さはわかっていても、続けるのは難しい。そのような状況を打破するためにも、冨川さんが理事を務めるNPO法人M-plugが提唱しているのが、「アクティブ防災」です。
「アクティブ防災」は防災をより身近に、そして前向きに実践するための新しい考え方。防災を特別なものとして切り分けるのではなく、日常生活の延長として取り入れていくことを重視しています。

その実践方法として欠かせないのが、「ローリングストック」。日常にあわせた備え方であるローリングストックは、“続けられる備え”の3原則のうちの1つです。
原則1:日常を大切にしながら備えるローリングストック
「ローリングストック」は、日常に取り入れやすい実践的な防災の考え方。普段から食べたり飲んだりしているものを少し多めに備え、使った分を買い足して常に備蓄の数をキープする方法のこと。特別な非常食をわざわざ準備しなくても、日常の買い物や調理の延長で自然に防災につながるのが大きな特徴です。
「非常食をどこかに置いておくより、冷蔵庫や家にあるものを上手に使ってやりくりする方が現実的なんです。特別な防災用ストックを増やすのではなく、“今日なくなると困るもの”をヒントに、日頃からストックする習慣にしておく。備蓄という感覚をやめて、“日常を続ける感覚で準備する”ことが大事なんです。それだけで無理なく続けられる備えになります」と冨川さんは話します。

ほかにも、防災を“日常の延長”として無理なく体験できる工夫として、NPO法人M-plugが提案している「防災ピクニック」があります。
近所の公園で遊ぶ合間に備蓄しているお水や非常食を実際に食べてみたり、防災リュックの重さや背負い心地・歩きやすさを確認したりと、特別なイベントというより、いつもの公園で過ごす時間のついでに備えを見直せる取り組みです。
このように日々の暮らしに備えの視点を組み込むことで防災はぐっと身近なものになり、“特別なこと”ではなく、自分ごと・家族ごと、そして「日常のこと」として自然に根づいていく。防災ピクニックは、その入口になるアイデアなのです。
原則2:取り出しやすい場所・忘れない場所をつくる
備えを考えるうえで、意外とネックになるのが“どこに置くか”という保管場所の問題です。事実、「多めにストックしておいたお水、どこにしまったっけ?」といった経験は、決して珍しくはないはずです。
「大事なのは、しまった場所を忘れないことと、取り出しやすいこと。だから、シューズクローゼットのような“ついでに入れられる場所”で十分なんです。反対に、クローゼットの奥のように、いざという時に出しにくい場所は不向きです。それから案外見落としがちなのですが、冷蔵庫やパントリーだって“備蓄庫”なんですよ。そういう視点で活用してみると、普段の暮らしとつながった備えができます」と冨川さんは話します。
原則3:備えるものにも心に届くひと工夫
災害時に欠かせないのは、まず命を守るための飲用水。しかし「お水を備える」ことは単に喉の渇きを潤すだけではありません。寒さや緊張で心身がこわばる場面で、温かいお水をひと口ふくむだけで、体はゆるみ、気持ちも少し落ち着くものです。
そこで、単に飲用水を用意するだけでなく、非常用ポータブル電源やカセットコンロの備えがあれば、お水を温めて飲むことができます。たとえそれがただのお湯であっても、“温かさ”そのものが安心感に。非常時こそ、心をほっと和ませる一杯を用意できるかどうかが、大きな力になるのです。
お水のローリングストックを習慣に
日常の中で使いながら備えるローリングストック。便利な方法ですが、実際に習慣化できている人はどれくらいいるのでしょうか。アンケート調査から、お水のローリングストックの実態を確認してみましょう。
「仕組み化して実施している」と答えた人は全体で23.1%。まだ少数派ではあるものの、子あり世帯に限ると24.2%、特に「末子が小学生」の世帯では27.1%とやや高い数値となりました。

一方で、「もしものために行っている具体的な備え」を尋ねた設問では、最も多かった回答がペットボトルの購入で、子あり世帯では64.2%に達しました。

「ペットボトルをまとめて買って置いておくだけだと、在庫や残量を常に意識しながら消費を管理する必要があるうえ、賞味期限を切らさないための入れ替え管理も欠かせません。だからこそ、定期購入やウォーターサーバーを活用するのがおすすめです。定期的に届く仕組みがあると普段使う分を常に一定量キープできるので、安心感につながります」と冨川さんは話します。
家族のかたちに合わせた“ちょうどいい”防災Q&A
家族のかたちが違えば、防災の心配ごともまたそれぞれ。「小さな子どもがいるから、もしものときのことを考えると心配」「高齢の親と一緒に住んでいるから、非常時のことが気がかり」そんなリアルな疑問に、冨川さんが具体的に答えてくれました。
Q.「赤ちゃんのミルク用のお水の備え、どうしたら安心?」
A. ミルクには清潔なお湯が欠かせません。非常用電源やカセットコンロなど“温める手段”を確認しておくことが大切です。また、重いお水の買い出しは負担になるので、定期配送やウォーターサーバーで「いつも家にお水がある」状態を整えておくと安心です。
Q.「子どもが部活でお水をたくさん飲みます。備蓄はどのくらい必要?」
A. 普段、子どもは3リットル以上飲む日もありますが、被災直後は活動量が減るため、“普段の最大量”をそのまま備える必要はありません。季節や状況に応じて、やや少なめに見積もっても大丈夫です。
Q.「高層マンションに住んでいて、高齢の親もいる。どう備えるのがいい?」
A. マンションの場合、お水の運搬が大きな負担になります。少し多めに在庫を確保しておきましょう。あわせて「誰に頼れるか」を事前に確認し、支援してくれる人や仕組みを“見える化”しておくことも大切です。
Q.「ペットの分の防災は、やっぱり別に考えたほうがいい?」
A. ペットも“家族の一員”としてカウントしてください。特に大型犬は体格に応じて多くのお水を必要とするため、1日あたり必要なお水の量を事前に把握し、人の備蓄と同じように日数分を確保しておくことが大切です。犬や猫だけでなく、魚や小動物など電源や水質に左右される生き物を飼っている場合は、非常時の対応を事前に考えておきましょう。
“届くお水”で自然に備わる工夫を
アンケートでは「ウォーターサーバーが非常時に役立つことを知っているか?」という質問に対し、「知らない」「関心がない」と回答した人はなんと68.1%。子あり世帯では「知っている」と答えた人が36.5%で全体の31.9%より高い割合であったものの、約6割以上の家庭が「知らない」「関心がない」と答えており、十分に認知されていないのが現状です。

この結果を受け、冨川さんは「ウォーターサーバーがあると、お水を買いに行かなくても自然と家にストックができるんです。定期的に届く仕組みがあるだけで、“買わなきゃ”という負担も減りますよ」と話します。
最後に、冨川さんから“続けられる備え”に向けてアドバイスをもらいました。
「みなさんなりの、“わが家にとってちょうどいい安心”を見つけてください。定期的にお水が届くウォーターサーバーのように“仕組み”をつくること、また、家族の状況に合わせて備え方の調整もしてください。たとえば、家族にペットがいるか、お子さんが何歳かといった家族の状況によって必要なお水の量にはかなり差があります。
また、災害のときの対応は、誰か1人だけで頑張るものではないということも忘れないでください。中学生のように普段から地域にいる時間が長い世代は、被災時に給水所でお水を受け取ったり、ご高齢の方を助けたりと“災害時のエース”として頼れる存在になります。
一方で高校生は家にいない時間も多いため、“すぐには会えない前提”で連絡方法や集合場所を決めておく備えが現実的です。
家族一人ひとりの生活リズムや特性を知り、無理のない形で役割を決めておくこと。そうした積み重ねこそが、わが家の備えの第一歩になりますよ。」
ライフスタイル、ライフステージに合わせた備え方が、“続けられる備え”。
特別なことをしなくても、日々の中に「続けられる備えの3原則」をはじめ小さな仕組みを取り入れるだけで、備えは自然と確実に積み重なっていくはずです。まずは身近なお水から、わが家らしい防災の形をつくってみませんか?
防災視点でもオススメ!「smartプラスNext」

smartプラスNextは、ボタンひとつでお好みの温度を選べる水温調整機能や、足元でラクに交換できるボトル設計など、毎日の使いやすさにこだわったウォーターサーバーです。飲み終わったボトルは自動で小さく縮む構造のため、後片付けもスムーズに行えます。
また、smartプラスNextは日常生活だけでなく、「もしも」の時にも頼れる存在です。付属の「非常用電源ユニット」を背面に接続するだけで、停電時でも常温水を供給できます。水ボトル自体もそのまま備蓄水として利用できるため、無理なく続けられる防災対策としても最適です。
会員さま専用オンラインストアご紹介

家族を守る“ちょうどいい備え”の役に立つアイテムを、会員さま専用オンラインストアの<防災カテゴリー>でご紹介しています。
※商品のご購入はコスモウォーターを現在ご利用中のお客様に限ります。