水素水とは？健康効果の科学的な根拠はある？

一時期ブームになった水素水ですが「水素水ってなに？」「体にいいって聞くけど本当？」と疑問に思うことはないでしょうか。

この記事では、水素水とはどのようなものか、健康効果の科学的な根拠があるのかを解説します。

また水素水を避けるべき人も紹介していますので、水素水を取り入れようと考えている人はぜひ、参考にしてください。

水素水とは？

水素水とは、一般的に水素濃度を高めたお水のことを指し、水素濃度がどのくらい含まれているかといった基準はありません。

水素水は自然から採取できるものではなく、生成する必要があります。

生成する方法は、電気分解によって水素水をつくる方法、強い圧力をかけて水素を充填する方法、マグネシウムをお水に溶かして化学反応でつくる方法の3つです。

家庭用の水素水生成器は、電気分解で水素水をつくっているタイプが多くあります。

市販されている水素水は強い圧力をかけて水素を充填する方法が多く、水素が抜けにくいようにアルミパウチの容器で販売されているものがほとんどです。

またマグネシウムをお水に溶かして化学反応でつくる方法は、ネットで専用のマグネシウムスティックが販売されているため手に入りやすいです。

水素水は健康によい？

水素水には健康によいといわれることがありますが「実際のところどうなの？」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

東邦大学薬学部生化学教室の研究グループによってマウスの実験が行われ「水素水の飲用がビタミンＣの不足による脳での活性酸素の増加を抑制する」と明らかにされています。

ビタミンCを合成できないマウスに、水素水のみ・ビタミンCのみ・水のみを与えるグループに分けて脳の活性酸素の発生を調べた結果、水素水のみを与えたマウスは、水のみを与えたマウスよりも活性酸素が27％も減少していることが確認できました。

また別の研究では、2型糖尿病患者の脂質と糖代謝が改善し、耐糖能障害が抑制されたという報告があります。

これらの研究結果から、水素水は老化の予防や疾患に役立つことが期待されています。

ただし現状は、健康な人に対する研究報告はまだなく、科学的根拠は十分とは言えません。

そもそも抗酸化作用ってなに？

抗酸化作用とは活性酸素から体を守ることをいいます。

私たちは酸素を取り込んで体を動かすことができていますが、この酸素を取り込む際に必ず活性酸素が生まれます。

活性酸素は体をととのえる神経伝達物質や免疫機能として働く役割がありますが、つくられすぎると細胞にダメージを与えてしまうのです。

活性酸素はストレスや紫外線、激しい運動、多量の飲酒、喫煙などで増えることがわかっています。

これらの生活習慣を見直すことに加えて、食生活を見直すことでも抗酸化作用が期待できます。

キウイやトマトに多く含まれるビタミンC、ナッツや大豆に多く含まれるビタミンＥは、細胞の酸化を防ぐ働きがあるといわれています。

水素水の健康効果はまだ研究段階！科学的な根拠はなし

現在まで報告されている研究は動物実験や疾患のある人に対するもので、健康な人への臨床研究がまだありません。

そのため、水素水を飲むことによって得られる健康効果の科学的根拠は不十分です。

また水素水には、水素濃度がどのくらい含まれているかといった基準は定められていないため、商品によって含まれる水素濃度はさまざまです。

水素水は健康効果を期待して取り入れるのではなく、あくまで水分補給として飲むようにしましょう。

水素水を飲む方法と水素濃度の変化

ここでは水素水を飲む方法を紹介します。

あわせて水素水生成後と容器入り水素水の、時間経過による水素濃度の変化も紹介しますので、水素水を飲むときに参考にしてください。

生成器でつくる水素水

ご家庭にある水素水生成器は、電気分解によって水素水をつくっています。

水道水の蛇口に連結して水道水を電気分解するタイプと、ミネラルウォーターや水道水を注水して電気分解するタイプがあります。

生成器でつくった水素水は、コップに移しかえて1時間放置すると水素濃度が50～60％低下することが明らかになっており、水素を取り入れるには速やかに飲むようにしましょう。

容器入りの水素水

容器入りの水素水は、ドラッグストアでよく見かけるのではないでしょうか。

このタイプの水素水は開封後にフタを閉めて放置すると、5時間後には水素濃度が30～60％程度まで低下することが明らかになっています。

ただし、開封後に水素水があふれる寸前まで空気を抜いてしっかりフタを閉めたものは、5時間後は90％以上水素濃度が保たれます。

なお未開封のままで20℃の室温で1ヶ月保存した容器入りの水素水は、水素濃度がやや低下することもわかっています。

マグネシウムを溶かした水素水

マグネシウムを飲み水に溶かし、水の中の酸素とマグネシウムの化学反応によって水素水がつくれます。

マグネシウムはネット販売されており簡単に手に入りやすいですが、飲み水に入れてからしばらく置く必要があるため、すぐには飲めない点がデメリットです。

なお時間経過による水素濃度の変化に関する客観的なデータはありませんでした。

水素水を避けるべき人

水素水の飲み方を紹介しましたが、水素水を避けるべき人がいます。

水素水を避けるべき人を紹介しますので、ご自身やご家族が当てはまらないかを確認しましょう。

腎臓の疾患がある人

腎臓の疾患がある人は、水素水を避けましょう。

腎臓が悪い人は、水素が上手く体外に排出できず体内に蓄積されやすく、体に悪影響を及ぼすことがあります。

胃の疾患がある人

水素水は胃酸の分泌を抑えることがあるため、胃の疾患がある人はさらに悪化するリスクがあります。

特に胃酸の分泌力が低下している無酸症や低酸症の人は、食事の栄養の吸収ができないことに加え、胃に入った感染物質から体を守れないことがあります。

胃の疾患はなくても、普段胃の調子が悪くなりやすいという人は、水素水を避けたほうが安心です。

赤ちゃん・小さなこども

水素水は赤ちゃんや小さなこどもでも飲めますが、アルカリ性の水素水には注意しましょう。

特に赤ちゃんは消化機能が未熟なため、アルカリ性の水素水だと、お腹の刺激になりやすいです。

薬を飲んでいる人

薬は水で飲むことを想定して開発されているため、水素水による影響は不明です。

薬の効果をしっかり得るためにも、薬を飲むときはお水で飲むようにしましょう。

みんなが安心して飲めるコスモウォーター

この記事では水素水に関する情報をお伝えしましたが、現在水素水の健康効果は十分な科学的根拠がないといえます。

今後健康な人に対する研究報告が増え、科学的な根拠が示されることが期待されています。

現段階では、水素水を飲む場合は水分補給目的で取り入れるようにしましょう。

しかし、水素水を避けるべき人もいますので注意が必要です。

みんなが安心して飲めるお水でしたら、コスモウォーターがおすすめです。

コスモウォーターはご家庭皆さんで飲める安全でおいしい天然水です。

選び抜いた採水地から汲み上げ、徹底した品質管理と密閉型ワンウェイボトルで自宅までスピード出荷するため、新鮮なお水をお届けすることができます。

また、水分補給と共に体に必要なミネラルも補給できるのは健康的な毎日のサポートにもなります。

ご家族皆さんが安心して飲めるコスモウォーターを、毎日の水分補給にお役立てください。

＜参考サイト＞
容器入り及び生成器で作る、飲む「水素水」｜独立行政法人国民生活センター
プレスリリース　発行No.014｜東邦大学
水素分子の生理作用と水素水による疾患防御｜大澤 郁朗
活性酸素と酸化ストレス｜e-ヘルスネット 厚生労働省
活性酸素を減らす生活術｜オムロンヘルスケア
（上記すべて参照2023-10-18）