ミネラルウォーターってどんな水?成分や水道水との違いについて解説

「ミネラルウォーターってどんな水?」「水道水と何が違うの?」と疑問に感じたことはありませんか?

ミネラルウォーターとは、特定の水源から採水された地下水で一定の条件を満たすものを指しますが、他にはどういう特徴があるのでしょうか。

今回は、ミネラルウォーターの概要と成分、水道水との違い、水道水との使い分けなどを解説していきます。お水にこだわりたい方は、参考にしてください。

ミネラルウォーター類について

ミネラルウォーターは、ナチュラルウォーターやボトルドウォーターなどと同じ「ミネラルウォーター類」に分けられます。

ミネラルウォーター類は、食品衛生法で「水のみを原料とする清涼飲料水」と定義されています。特定の水源から採水された地下水を原水とするものだけでなく、水道水を原水とするものも含む点がポイントです。ミネラルウォーター類は、農林水産省の品質ガイドラインに基づき、次の4種類に分類されます。

分類品名原水処理方法
ナチュラルウォーターナチュラルウォーター特定の水源から採水された地下水ろ過・沈殿・加熱殺菌以外を行っていない
ナチュラルミネラルウォーター特定の水源から採水された地下水で、地下で地層中の無機塩類が溶解したものろ過・沈殿・加熱殺菌以外を行っていない
ミネラルウォーターミネラルウォーターナチュラルミネラルウォーターの原水と同じろ過・沈殿・加熱殺菌以外に原水の混合、ミネラル分の微調整などを行っている
ボトルドウォーターボトルドウォーターまたは飲用水ナチュラルミネラルウォーターの原水と同じろ過・沈殿・加熱殺菌以外に、原水の成分を大きく変化させる処理を行っている
地下水以外(水道水・蒸留水・純粋など)処理方法に制限なし(食品衛生法に基づく殺菌)

出典:厚生労働省「清涼飲料水(ミネラルウォーター類)製造における『HACCPの考え方を取り入れた衛生管理』の手引書」

同じミネラルウォーター類でも、分類により特徴は異なります。

ミネラルウォーター類の成分

「ミネラル(無機質)」は、身体を構成する酸素・炭素・水素・窒素以外のものを指します。体内で自ら生成することができないため、食事を通じて摂取する必要があります。ミネラルウォーターに含まれる主なミネラルとその働きは次のとおりです。

マグネシウム

タンパク質、骨、DNA、RNAなどの生成などに関わるミネラルです。筋肉や神経の働き、血糖値や血圧の調整などにも関わります。健康維持に欠かせないミネラルといえるでしょう。

カルシウム

骨や歯の主な構成成分です。丈夫な歯や骨の維持に欠かせません。また、筋肉の収縮を促したり、神経の興奮を鎮めたり、血圧の上昇を防いだりする働きもあります。長期的に摂取量が不足すると、骨に貯蔵しているカルシウムを使用することになります。

ナトリウム

食塩として摂取することが多いミネラルです。カリウムとともに浸透圧を調整したり体液のpH値を保ったりします。血圧の調整などにも関わります。摂りすぎると、血圧が上昇したりむくみが生じたりするため注意が必要です。

カリウム

ナトリウムとともに浸透圧の調整やpH値の維持などに関わります。ナトリウムを排出して血圧を下げる働きもあります。塩分の摂りすぎが気になるときに役立てたいミネラルです。

ミネラルウォーターを飲むことで期待できる効果

ミネラルウォーターでこまめに水分補給すると、血液の流れを改善できる可能性があります。血行がよくなると、身体の隅々まで酸素や栄養を届けやすくなります。

体内に蓄積された老廃物を排出しやすくすることも、大きな利点です。身体の巡りがよくなるといえるかもしれません。汗をかいて体温の上昇を抑えられるため、体温調整も行いやすくなります。

また、利用するお水によっては、ミネラルも効率よく摂れるでしょう。日々のミネラル補給に活用できます。あるいは、特定のミネラルを意識的に摂ることも可能です。たとえば、便秘気味の方が、マグネシウムを意識的に摂るなどが考えられます。マグネシウムには、腸内に水分を集めて便を柔らかくする働きがあります。

ミネラルウォーターと水道水の違いとは

ミネラルウォーターを検討するにあたり気になるのが水道水との違いです。ここでは、両者の違いを解説します。

お水の味に影響を与えるのが残留塩素の有無です。水道水の残留塩素は、水道法施行規則で次のように定められています。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

給水栓における水が、遊離残留塩素を0.1mg/l(結合残留塩素の場合は、0.4mg/l)以上保持するように塩素消毒をすること。

引用:厚生労働省「水道法第4条及び第22条等の関係について」

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実際の残留塩素濃度は地域により異なります。一定の割合を超えると、カルキ臭が強くなると考えられています。一方、ミネラルウォーターは塩素消毒を行っていないので、カルキ臭がしないクリアな味わい、風味を楽しめます。

価格

ミネラルウォーターの価格は商品によって異なります。500mlあたり100円程度の商品が多いでしょう。

水道水の価格は、地域と水道使用量で異なります。大阪市の発表によると、43市町村平均は2,996円(20立方メートル/月)です。1立方メートルは1,000リットルであるため、この金額を1リットル当たりに換算すると約0.15円になります。価格を重視したい場合は水道水が適しています。

出典:大阪市「大阪市の水道料金水準について」

品質基準

ミネラルウォーターと水道水では品質基準も異なります。清涼飲料水に分類されるミネラルウォーターは食品衛生法に基づき、水道水は水道法に基づき管理されています。検査項目数は、殺菌・除菌なしのミネラルウォーター類、殺菌・除菌ありのミネラルウォーター類、水道水の順で多くなります。

水道水は、厳しい品質基準が定められているといえるでしょう。ただし、ミネラルウォーターを販売するメーカーの中には、独自基準を定めて品質を厳しく管理しているところがあります。いずれも安全に飲めるように配慮されています。

出典:東京都水道局「ミネラルウォーター類」

ミネラルウォーターと水道水の使い分け

ミネラルウォーターと水道水は、どのような用途に適しているのでしょうか。ここからはそれぞれの使い分けについて解説します。

ミネラルウォーター

ミネラルウォーターの魅力は、雑味のないクリアな味わいを楽しめることといえるでしょう。ただし、水道水よりも割高です。以上を踏まえると次の用途などに適していると考えられます。

料理

ミネラルウォーターはカルキ臭がしないため、料理の味や香りを引き立ててくれると考えられています。さらにこだわりたい方は、軟水と硬水を使い分けるとよいでしょう。一般的に、軟水は日本料理、硬水は洋食に向いているといわれています。軟水は出汁とり、硬水は肉の煮込み(肉を柔らかくする)などに適しているためです。

コーヒーや赤ちゃんのミルク作り

コーヒーの味は、水から大きな影響を受けます。美味しいコーヒーを淹れたい場合は、雑味のないミネラルウォーターがおすすめです。一般的に、コーヒーには、軟水が適しているといわれています。この点もこだわりたいポイントです。

赤ちゃんのミルクを作る場合は、ウォーターサーバーのミネラルウォーターが適しています。冷水と温水を手軽に用意できるため、ミルクづくりの負担を軽減できます。ただし、使用するミネラルウォーターには注意が必要です。下痢などを起こすことがあるため、硬水の使用は控えましょう。

水道水

水道水は次の用途などに向いています。

氷製造

一般的に、製氷には水道水が適していると考えられています。塩素を含む水道水は、製氷機の中で保管しても、雑菌が繁殖しにくいためです。ちなみに、塩素を含まない水を使用すると、給水タンクなどでヌメリなどが発生しやすくなります。ミネラルウォーターは製氷に適していないといえるでしょう。

うがい

うがいにも水道水が適していると考えられます。水道水を使った水うがいで、風邪の発症率を40%も引き下げられる(うがいをしない場合に対して)可能性があるためです。理由のひとつとして、水道水に含まれる塩素が効果を発揮したと考えられます。ミネラルウォーターより、塩素を含む水道水が適しているといえるでしょう。

出典:京都大学環境安全保健機構「水うがいで風邪発症が4割減少 世界初の無作為化試験で実証」

まとめ

この記事では、ミネラルウォーターと水道水の特徴と違い、それぞれに向いている用途などを解説しました。水道水は、氷を作る場面や、うがい手洗いに適しており、ミネラルウォーターは、料理やコーヒー、ミルクづくりなどに向いています。

ミネラルウォーターは、いちいち買ってくるのが面倒など、なかなか続かない方もいらっしゃるかもしれません。

そういう方には、ウォーターサーバーの活用をおすすめします。冷水と温水をいつでも利用できるため非常に便利です。また、定期的にお水が届けられるため、スーパーなどへ買いに行く必要もなくなります。冷蔵庫内のスペースも節約できるでしょう。災害時の備蓄水として活用できるので、万が一断水した場合も、飲み水などを確保できます。魅力を感じる方は、ウォーターサーバーの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

興味のある方は、以下のページを参考にしてください。

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