鉱水とは?硬水・軟水・鉱泉水との違いや効能
鉱水(こうすい)とは、どのようなお水のことを指すのかご存知でしょうか?同じ読み方の「硬水」と混同している人も多いかもしれません。
そこで本記事では、あまり知られていない鉱水について、特徴や効能などを詳しくご紹介します。
鉱水とは
鉱水とは、地下に自然に存在するミネラルを豊富に含んだお水のことを指します。農林水産省の「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」では原材料名「水」として記載され、カッコ書きでその種類について記載することが定められており、鉱水は「ポンプ等により取水した地下水で溶存鉱物質(水に溶け込んでいるミネラル)等により特徴づけられるもの」とされています。
原水の種類
原水とは、「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」で「水」と表示されるものの総称です。原水には、以下のような種類があります。
原水の種類 | 説明 |
鉱水 | ポンプ等により取水した地下水のうち溶存鉱物質(水に溶け込んでいるミネラル)等により特徴づけられる地下水 |
鉱泉水 | ミネラル成分を含み自然に湧き出た地下水のことで、水温が25度未満のもの |
湧水 | 地下水が地表に自然に出てきたもの |
温泉水 | ミネラル分が豊富に含まれる地下水のうち、水温が25度以上のもの |
浅井戸水 | 地下20メートル地点までの長さの水を通さない地層(第一不透水層)まで掘られた浅井戸から、ポンプなどで汲み上げられた水 |
深井戸水 | 地下30メートル以上の長さに掘られた深井戸の水を通さない地層(第一不透水層)とさらに深い場所にある不透水層の間から、ポンプなどで汲み上げられた水 |
伏流水 | 浅い位置にある地下水のうち、河川から流れた水が地面の下へ浸透したことでできた水 |
原水は、種類によって含まれるミネラル成分などに違いがあります。その利用方法や期待される健康効果が大きく異なるため、目的に応じて適切なお水を選ぶ必要があります。
鉱水はその中でも地下に自然に存在するミネラルを豊富に含んだお水で、一般的には飲用や料理、健康目的で広く利用されています。
出典:厚生労働省『ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン』
鉱水と硬水・軟水の違いとは?
では、鉱水と間違われることの多い「硬水」とは、どのようなお水なのでしょうか?
硬水、それから軟水とは、「水の硬度の高低によって使い分けられている名称」のことを指します。つまり、「鉱水」と「硬水・軟水」は別の軸で分類されて用いられる名称です。
硬水
硬水とはカルシウムやマグネシウムが豊富に含まれた、硬度100mg/L以上のものを指します。主に欧米諸国で一般的なお水の種類で、独特の風味があることが特徴で、日本人の中には飲みにくいと感じる人も多いようです。ミネラル補給に優れており、消化促進や便秘解消などの健康効果が高いといわれています。
軟水
軟水はミネラル含有量が少ない、硬度が100mg/L未満のお水を指します。日本の多くの家庭で利用されている水道水は軟水です。飲みやすくクセがないため、料理の素材本来の味を引き立てることから、料理に適しているとされています。胃腸にかかる負担も少ないため、赤ちゃんや高齢者にも飲みやすいお水です。
鉱水の効能
鉱水にはミネラル成分が豊富に含まれていることから、健康や美容にさまざまな効能があります。
硬水の鉱水
硬水の鉱水には、含有されるマグネシウムが消化器系に与える影響が大きく、便秘解消に効果があります。身体機能を維持・調整するのに必要不可欠なミネラルが多く含まれています。代謝アップにつながり、太りにくい体へ変わる効果も期待できるでしょう。
ミネラルには血液をサラサラにする効果もあるので、将来的に心筋梗塞などのリスク減少にもつながるといわれています。また、硬水にはカルシウムが多く含まれているため、骨や歯の強化にも役立ちます。
軟水の鉱水
軟水の鉱水にはミネラルの含有量が少ないことから、体への負担も小さく、毎日の水分補給による健康効果を期待できます。胃腸にかける負担が少ないため、赤ちゃんや高齢者、胃腸が弱い人でも気軽に水分補給できる点は軟水の特徴といえるでしょう。赤ちゃんのミルク作りなどにも有効です。
軟水はクセがなく、素材本来の味を引き立てるため、食材の風味を損なわないことから、料理にも役立ちます。とくに素材の味を活かす日本料理では、軟水の使用が推奨されています。
また軟水は石鹸の泡立ちが良く、洗濯や入浴にも適しています。肌や髪への刺激も硬水と比べて少ないため、敏感肌の人でも利用しやすいでしょう。
鉱水と鉱泉水の違いとは?
鉱水は、ポンプなどで汲み上げたミネラルなどを含んだ地下水のことを指しますが、鉱泉水とは、自噴泉として湧き出した状態の水温25℃以下の鉱水のことを指します。つまり、鉱水と鉱泉水の違いは、地下から汲み上げたものか湧き出したお水かによる違いです。
鉱泉水の特徴
鉱泉水は、鉱水と同様にミネラルを含む地下水であることは共通しています。ナトリウムやカルシウムなどが多く含まれているのが特徴で、健康や美容に対してさまざまな効果をもたらします。
また、殺菌やミネラル成分に調整が加えられたものは鉱泉水の定義から外れるため、自然に湧き出した自然に近いものであることが鉱泉水の条件です。
鉱泉水を飲むメリット
鉱泉水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれているため、飲むことでさまざまな健康効果が期待できます。ただし、軟水の鉱泉水はミネラルの含有量が低く、健康効果は低いといわれています。
鉱泉水に含まれるマグネシウムは便秘薬や下剤にも使われている成分のため、便秘解消効果が期待できます。
また、消化器系にも影響するため、腸の動きが活性化しダイエットにも効果があることに加え、鉱泉水に含まれるカルシウムが脂肪に結合することで、小腸での脂肪の吸収が抑えられるという効果も期待できます。
鉱泉水を飲むデメリット
逆に鉱泉水を飲むデメリットとしては独特の風味があり、飲みにくいと感じることがある点と、飲みすぎると下痢になることがある点です。
鉱泉水に限らず、ミネラル分が含まれる硬水は独特の風味があります。日本では軟水の水道水や市販のミネラルウォーターが多いため、飲みやすさを重視する人に硬水が向いていない可能性があります。
また、便秘解消に効果がある硬水の鉱泉水ですが、飲む量を誤るとお腹を下したり、下痢になったりする点もデメリットといえるでしょう。
鉱水は赤ちゃんが飲んでも大丈夫?
鉱水そのものは赤ちゃんが飲んでも大きな問題はありません。ただし鉱水の中でも硬度が高いものになると、含まれるミネラルの量も増加し、胃腸などの内臓機能への負担となる恐れがあるため、赤ちゃんには硬度0~60mg/L程度までの軟水を与える必要があります。
また硬水は殺菌などの処理がされていないことから、生後すぐは避けたほうが良いとされています。目安として生後5~6ヶ月からは良いとされているので、硬水を与える場合には注意しましょう。
まとめ
本記事では原水の1種類である鉱水について、その特徴や効能、他の原水との違いなどについて詳しく解説しました。ミネラルを多く含む地下水をポンプ等で汲み上げたお水のことで、飲用や料理、健康目的などで広く利用されています。
鉱水にミネラル分の含有量によって硬水と軟水に分類されており、それぞれ特徴や利用方法が異なります。本記事を参考に、ご自身の用途に合わせた鉱水を選んでみてはいかがでしょうか。
コスモウォーターでは、選び抜いた採水地で汲み上げたミネラル豊富な軟水の天然水を、徹底した品質管理でお届けしています。赤ちゃんから大人まで美味しく健康にご利用いただけますので、是非ご利用をご検討ください。