水道水からカルキを抜く方法！カルキ抜きのお水が必要な場面も紹介
水道水には「カルキ」と呼ばれる残留塩素が含まれており、独特の匂いや味があります。安全に水道水を使うために必要なものではありますが、やはり気になるという方も多いのではないでしょうか。
そこでカルキを抜く方法についてご紹介します。カルキ抜きにはいくつかの方法があり、飲料水として利用するか、水槽用など飲料以外の用途で利用するかによって方法を選ばなければなりません。カルキを抜く方法を覚えて、水道水をより上手に活用できるようになりましょう。
水道水に含まれるカルキとは？
水道水になぜカルキが含まれているかご存知でしょうか？
カルキは残留塩素と呼ばれており、殺菌作用があるため、飲料水として提供される水道水の消毒に必要で、人の健康を守るために利用されています。 日本では水道法によって、水道水の中にカルキが保持されていなければならないと義務付けられています。遊離残留塩素であれば1Lの中に0.1mg、結合残留塩素なら1Lにつき0.4mgが基準です。
カルキ抜きのお水が必要な場面
カルキは水道水の消毒のために必要なものです。しかしカルキ抜きのお水の方が良い場面もあります。
お水を飲みたいとき
まずは、水道水を飲料用にしたいときです。水道水はそのまま飲むと、塩素の匂いや味が気になってしまう方が多いです。そこで煮沸やレモン水などでカルキを抜くと、おいしく飲めるようになります。
赤ちゃんのミルクを作るとき
赤ちゃんのミルクを作るときには、一般的にカルキ抜きがされます。赤ちゃんの身体は大人よりも繊細です。水道水の中に含まれている成分で、体調を壊してしまうかもしれません。そのためカルキを抜いたほうが安全でしょう。
肌への負担が気になるとき
カルキはたんぱく質にダメージを与えることがあるといわれています。塩素とたんぱく質との反応による作用です。
そのため水道水による肌への負担が気になるときもカルキ抜きをするとよいとされています。
肌や髪を構成しているのはたんぱく質です。そのため肌が弱い方だと、塩素に負けて肌荒れしてしまうかもしれません。同じく、たんぱく質でできている髪も、そのままの水道水で洗うとパサついてしまうことがあります。
もし肌や髪へのダメージが気になるようなら、一度、カルキ抜きをした水道水で洗ってみてください。調子が戻ることもあるでしょう。
水槽に利用するとき
水槽に利用するときにもカルキ抜きが必要となります。
金魚や熱帯魚などの魚を飼育する際には、水道水はそのまま使用できません。魚や水槽の水質を整えてくれるバクテリアたちにとっては有害な物質が含まれているため、水換え時のカルキ抜きは必須の作業と言えます。
魚を飼育するのであれば、カルキを抜く方法は覚えておきたいものです。
水道水からカルキを抜く方法
カルキ抜きをしたお水はさまざまなシーンで活用できます。そこでここからは、水道水からカルキを抜く5つの方法についてご紹介します。
煮沸
まずは煮沸をする方法です。やかんや鍋、ケトルを使って沸騰させるだけなので簡単に行えます。
ポイントとなるのは煮沸の時間です。水道水の中にはトリハロメタンと呼ばれる有害物質が含まれています。研究結果によると、トリハロメタンは沸騰する直前に1.0倍～3.6倍に増え、沸騰させ続けると少しずつ減少していきます。そのため少なくとも5分以上は煮沸することが推奨されます。
参考：煮沸による高度浄水処理水のトリハロメタンおよび全有機ハロゲン(TOX)濃 度の変化
汲み置き
カルキを抜く方法として広く知られているのが汲み置きです。
金魚の水換えのためによく利用されますが、飲料用であれば煮沸による方法をおすすめします。お水を入れたバケツなどの容器を日光の当たる場所に置き、そのまま一定時間放置しましょう。
汲み置きの時間は日光が強く照っている夏であれば1～2時間程度で構いませんが、曇りの日であれば1～2日かかります。また冬になると1週間ほど必要です。
炭
水道水に炭を入れる方法もあります。
水道水1Lに対して150gの炭を入れて、冷蔵庫で半日保管してください。炭の浄化作用によってカルキが抜けます。より短時間でカルキを抜きたい場合は、直射日光が当たるところに汲み置きして炭を入れると、6時間程度でカルキが抜けることもあるため手軽です。
ただし、炭を入れたお水も飲料用には適さないため、飲料用以外で使用してください。
レモン汁
実は水道水にレモン汁を入れると、レモンの還元作用により塩素が分解されてカルキ抜きのお水ができあがります。
もちろんレモン汁でなく、輪切りやくし切りにしたレモンをそのままお水に入れても問題ありません。飲料用としても使え、時間をかけずにカルキが抜けるところがメリットです。ただし酸味が気になる場合もあります。
カルキ抜き剤
手をかけずにカルキを抜きたい場合は、塩素を中和する作用を持つ「カルキ抜き剤」と呼ばれる商品を使うとよいでしょう。
固体のものと液体のものがあり、それほど高くない価格で販売されています。
ただし、カルキ抜き剤は飲料用のお水に使うものではありません。水槽のお水など、飲料用以外の用途で使用してください。
ミネラルウォーターにはカルキが含まれている？
市販されているミネラルウォーターにはカルキは含まれていません。
さらにミネラルウォーターにはマグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラル分が含まれているため、血液の流れを改善したり、老廃物の排出を促したりするなどの作用も期待できます。
またカルキが含まれていないことから、食品衛生法に基づくメーカー独自の厳しい品質基準が定められていることが多く、水道水よりも品質の高いお水といえるでしょう。
飲料用や料理用にはミネラルウォーターを、それ以外の用途では水道水を、と使い分けることをおすすめします。ちなみに水槽用にはカルキ抜きをした水道水を使用してください。
ミネラルウォーターについては以下のページで詳しく説明しています。水道水との違いを知りたい方は、以下のページをご覧になってください。
まとめ：カルキを抜く方法を覚えて上手に活用を
水道水のカルキを抜く方法はさまざまです。煮沸、汲み置き、炭を入れるなど、状況に合わせて使い分けられるようになると、水道水をより上手に利用できるようになるでしょう。
しかし、カルキ抜きは手間がかかります。特に飲料用のお水は毎日使用するものですし、毎回カルキ抜きをするのは現実的ではないかもしれません。
手軽さを求められる方はウォーターサーバーのミネラルウォーターがおすすめです。水道水よりも高い品質基準が定められており、カルキの含まれていないお水が手軽に使える点が魅力的です。また、温冷水がすぐに使えるため、お水を冷やしたり温めたりする手間も省けるようになるでしょう。
コスモウォーターは「ウォーターサーバーランキング1位（BEST BUY）」を獲得したウォーターサーバーです。水のおいしさ、サーバーの使い勝手、プランの安心度などの項目で評価され、「総合Ｓ」評価を頂く結果となりました。カルキ抜きのお水を使用した方はぜひご検討ください。
